宝塚の男役出身の湖月わたる(こづき わたる)さんをご紹介します!
地球ゴージャスのプロデュース作品や、名作ミュージカルで女優として大活躍中です。
宝塚時代は一体どんな男役さんだったのでしょうか。
気になる結婚や年齢なども含め、たくさんのエピソードをお伝えしていきます!
※分からない専門用語があったら「宝塚用語集」をご参照くださいね。
湖月わたるは結婚してる?何期?同期は誰?
今すぐにでも宝塚の男役に戻れそうなほど、とても素敵な湖月わたるさん。
ご結婚はというと、やっぱり舞台が優先なのか、今も独身でいらっしゃいます。
湖月わたるさんは、1989年に宝塚歌劇団に入団した75期生、元星組トップスターです。
75期生から輩出されたトップはなんと湖月わたるさんお一人です!
同期生はとても嬉しかったでしょうね。
元専科スターとして活躍されたのは、伊織直加(いおり なおか)さんです。
現在は伊央里 直加(読みは同じ)さんと改名されています。
専科スターといえば、75期唯一の現役生、美穂圭子(みほ けいこ)さんを忘れてはいけません!
雪組一筋でスーパーシンガーとして活躍されていましたが、2008年から専科に異動。
誰にも真似できない唯一無二の歌声で、芝居やショーをがっちり支えてくれる、素晴らしい女役さんです。
元月組副組長でもあり、的確な芝居で定評のあった嘉月絵理(よしづき えり)さんも75期生。
75期生のこの4人のみの出演で伊織直加さん主演のリサイタルも行われ、仲のいい期なんだなあという印象です。
同期生のみで構成された作品はここ数年聞いたことがないので、なかなか面白い取り組みですよね。
湖月わたるの年齢、本名、身長、芸名や愛称(あだ名)の由来は兄!?
湖月わたるさんの生年月日は1971年6月28日。
小学生のときに宝塚を知り、ここなら自分の長身を活かせる!と入団を決意。宝塚音楽学校には中卒で一発合格を果たしています。
小学生で、そこまで思うだけの身長が既にあったのはすごいですね!
現在の湖月わたるさんの身長は174センチで、男役としても長身ですね。
本名は三澤陽子(みさわ ようこ)さんです。
「湖月わたる」という芸名は、家族会議でいくつも候補の漢字を挙げ、その中で「湖」という字だけがなぜか光り輝いて見えたそうな!
それ以外の部分をどうするか…と思案していたら、家族旅行先で「湖月」という言葉を見つけ「これだ!」と即決。
「わたる」は、お兄様がそのとき描いていた漫画の主人公が「わたる」だったそうで、「湖月わたる」になったということです。
愛称はそのまま「わたる」ですね。
ファンの皆さんは「わたるさん」「わたるくん」と呼んでいらっしゃるようです。
下級生では「わたさん」と呼ぶ人もいますね。
湖月わたるの相手役は檀れいと白羽ゆり!
湖月わたるさんには、2人の相手役がいます。
最初の相手役は、芸能界で女優として大活躍されている檀れい(だん れい)さんです。
檀れいさんは湖月わたるさんと組む前に、月組で真琴つばさ(まこと つばさ)さんと組んでいました。
トップ娘役として経験値のあった相手役さんを迎えられ、湖月わたるさんも安心して任せられる部分があったように思います。
また、湖月わたるさんは75期生、檀れいさんは78期生ということで学年が近く、なんと年齢は同い年!
お2人とも同時期に専科時代がありますし、なんとなく同級生感のあるコンビでした。
檀れいさんの退団後は、白羽ゆり(しらはね ゆり)さんを相手役に迎えます。
大劇場のお披露目前には韓国公演も行いました。演目は『ベルサイユのばら』。
そして大劇場のお披露目作品でも『ベルサイユのばら』を上演します。
しかし、既にその頃には湖月わたるさんは退団を決めていました。
『ベルサイユのばら』千秋楽後、白羽さんの自宅を訪問して退団の意思を告げると白羽さんは大号泣してしまったとか。
湖月わたるさんのことが大好きだったんですね。
湖月わたると安蘭けいの仲は?
トップスター湖月わたるさんを2番手として支えたのが安蘭けい(あらん けい)さんです。
湖月わたるさんの持ち味はダイナミックなダンス。
檀れいさんや白羽ゆりさんは誰もが認めるゴージャズな美貌。
そこにスーパーシンガーである安蘭けいさんがいて、見事なチームバランスでした。
どんな役でもしっかり説得力を持たせる安蘭さんの実力の高さは、湖月わたるさんもとても助かっていたように思いますね。
75期生で中卒の湖月わたるさんと、77期生で高卒の安蘭けいさん。
実年齢は安蘭けいさんのほうが年上となります。
それもあってか、湖月わたるさんは安蘭けいさんの愛称を呼び捨てにせず「とうこちゃん」と呼び、とても信頼を寄せていたようでした。
湖月わたるさんはご自身の退団会見で退団理由を訊かれた際に、「下も詰まってますし」という言葉が出たことを覚えています。
これはきっと、当時研16という学年になっていた安蘭けいさんのために道を空けてあげたい、という意味合いなのではと感じました。
研16というのは、トップ就任の学年にしては少し遅めです。
「たくさん支えてもらったとうこちゃんを早くトップにしてあげたい」という湖月わたるさんの優しさや、お2人の信頼関係が見える発言ですよね。
湖月わたるの宝塚時代のエピソードは?人気の理由や性格は組子に慕われまくる面倒見の良さ
湖月わたる:湖月わたるさんはとても真面目でストイックな性格のようです。
トップに就任した際には気負いもあってか、ついお稽古に熱が入りすぎてしまうことがあったとか。
あまりのストイックさに下級生がついていけなくなり、これはいけない、と自分から積極的にコミュニケーションを取りに行っていたそうです。
下級生だけに任されている場面でも、まずは自分がお手本として踊ってみせてあげるなど、熱心に組子のことを見ていました。
その努力のおかげで、組子から大変慕われることになります。
下級生が「私のほうがわたるさんと親しいもん!」「私のほうが!」と喧嘩になることもあったとか(笑)
湖月わたるさんは宙組の創立メンバーでもありますので、その時の経験が組づくりに活かされていた部分もあるようです。
湖月わたる伝説の数々!ダイナミックなのはダンスだけじゃない!
もっといい組にしたい!もっといい作品を作りたい!という熱意に溢れる湖月わたるさん。
そのパッションは舞台上でも炸裂していました。
プレお披露目公演となった全国ツアーでは、まだ勝手が分からない部分があったのか、ハプニングがいろいろとあったようです。
客席に降りて、持っているカードを配るという演出があった場面にて。
なんとスタッフの手違いにより客席に降りる階段が撤去されてしまっていました!
直前にそのことに気付いた湖月わたるさん。
膝の曲げ伸ばしがしにくい膝上のロングブーツを履いていたいたにもかかわらず、なんとそのブーツで舞台から客席へジャンプ!!
でも降りたはいいけど、どうやって舞台に上がろう…とカードを配りながら思案し…
一か八かで思い切って飛び乗ってみたら大成功で、客席からは拍手喝采だったそうです(笑)
別の日には、小道具だったホイッスルを忘れてしまい、ホイッスルを吹いて音楽のきっかけを作らなきゃいけないので、焦った湖月わたるさん。
どうにもならずに「いえーーーい!」と叫んだそうです(笑)
湖月わたる:男前伝説!逆ナンされるほどのいい男ぶり!
湖月わたるさんは身長が高いということもあり、外出先で男性に間違われることが多かったそうです。
旅行先で水着をレンタルしに行ったら海パンを渡されたという話はファンの間でも有名です(笑)
洋服を買いにお店に行ったら、お店の女性スタッフからホストに間違われ、「どこのお店にいるんですか?♡」と逆ナンされてしまったことも(笑)
タクシーを止めて乗り込んで行き先を告げたら、声を聞いた運転手さんが「女の人なの?!」といつも驚いてしまうとか(笑)
実は、わたるさんの地声は高めでかわいらしいんですよね。
プライベートで男性に間違われるというのは「男役あるある」だとは思いますが、湖月わたるさんはその頻度が飛びぬけていたようですね。
ショップ店員に逆ナンされるほど、「イイ男」ぶりが溢れていたということは名誉なことです!
湖月わたるの退団はいつ?理由はなぜ?放送大学卒業!専攻は?
湖月わたるさんは2006年に『愛するには短すぎる/ネオ・ダンディズム』で退団されました。
退団理由はさきほどお伝えしたように、安蘭けいさんに道を譲りたいと思ったこともひとつだったようです。
また、『ベルサイユのばら』で韓国公演を成功させたことも、男役としての集大成を感じたそうです。
退団会見での恒例の質問として「退団後の予定は?」というものがあります。
ほとんどのスターさんは「未定」「今は目の前のことで精一杯」と答えます。
しかし湖月わたるさんはここで異例の発表をします。
「大学進学」でした。
湖月わたるさんは中卒ということで、宝塚に合格した時にお父様と「勉学もしっかり修める」と約束をしたそうです。
男役を極めた今、次の目標に向かおうと決めたのでしょうね。
中卒ですので、きっと高卒認定を取得するところから始めたのでしょう。
放送大学 教養学部 教養学科 心理と教育コースを無事にご卒業されています。
近年では元月組トップ娘役の美園さくら(みその さくら)さんがなんと在団中に通信制の大学を卒業、退団後は慶応義塾大学の大学院に進学されました。
他にも、医学部に進学したOGさんもいらっしゃいます。
「努力できる才能」というのはジャンルを問わないものなんですね。
湖月わたるは結婚してる?事務所はドコ?
湖月わたるさんが大学進学を発表した時に、「もう舞台には立たないの?!」と多くのファンが寂しさを覚えました。
しかし「やっぱり舞台が大好き」という湖月わたるさんは、今も精力的に舞台に立ち続けていらっしゃいます。
とても優しくて面倒見のいい性格からすると、ご結婚するタイプに思えるのですが…意外ですね。
所属事務所は、梅田芸術劇場です。
え?劇場所属?と思われる方もいるかもしれません。
梅田芸術劇場は宝塚OGのマネージメントも行っていて、他にも超人気OGさんがたくさん在籍しています。
- 麻実れい(あさみ れい)/元雪組トップスター
- 朝海ひかる(あさみ ひかる)/元雪組トップスター
- 樹里咲穂(じゅり さきほ)/元専科スター
- 春野寿美礼(はるの すみれ)/元花組トップスター
すごい顔ぶれです!
梅田芸術劇場は阪急系列ですので、宝塚歌劇団の親戚のような存在です。
OGさんたちが昔から知っているスタッフもいるでしょうから、安心してマネージメントを任せられるのでしょうね。
湖月わたるの退団後の舞台出演やコンサート活動は?
「退団後は大学に行く」とファンを寂しくさせた湖月わたるさんですが、実際には退団した翌年からすぐに舞台活動を始めています。
あまりに休みなくお仕事をしているので、少し心配になるほどです(笑)
宝塚時代にスーパーダンサーでも、退団後はダンスをやめてしまうOGさんも割といらっしゃいます。
たぶんダンスというのは、レッスンをし続けないとすぐにダンス筋力が衰えてしまうのでしょう。
しかし湖月わたるさんはコンスタントにダンス公演やコンサートを行っていて、ファンはとても嬉しいですよね。
湖月わたるの主な出演舞台
- 2007年・2009年『ALL SHOOK UP』
- 2008年・2011年『愛と青春の宝塚』
- 2012年・2016年・2021年『エリザベート スペシャル ガラ・コンサート』ルキーニ役
- 2014年 地球ゴージャスプロデュース公演vol.13『クザリアーナの翼』
- 2014年・2015年・2016年『CHICAGO』ヴェルマ役
- 2016年『グランドホテル』
- 2020年 地球ゴージャス25周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』
- 2021年 柚希礼音ソロコンサート『REON JACK 4』
- 2021年『INTO THE WOODS』
- 2022年 地球ゴージャスプロデュース公演『クラウディア』
- 2022年『8人の女たち』
湖月わたるの現在の活躍は?出演作や近況は?
舞台ファンに人気のある「地球ゴージャス」から定期的にオファーを受けているのがすごいですね。
近年は割とコンサートやリサイタルへの出演がメインのようです。
特に宙組時代のトップスター、姿月あさと(しづき あさと)さんのコンサートには頻繁にゲスト出演されています。
2022年には宝塚の元トップ8名のみの出演となる『8人の女たち』の主演を湖月わたるさんが務め、話題に。
2022年のクリスマスディナーショーではご自身が振付にも参加とか!
ダンスも歌も芝居も、次々に新しい挑戦を続けるのは、宝塚を受験した時、大学受験をした時から変わらない姿勢ですよね。
専科時代には「日舞を基本から学び直したい」と努力され、なんと名取にまでなった根性の持ち主です。
これからまたどんな新しい挑戦を見せてくれるのでしょうか。
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