宝塚歌劇団・元雪組副組長の未来優希(みらい ゆうき)さん。
『エリザベート』ゾフィー役をはじめ、2025年のミュージカル『二都物語』にも出演がきまり、大作ミュージカルにひっぱりだこの超実力派舞台女優です。
宝塚時代も圧倒的な歌唱力や貫禄ある役作りで、いくつもの役柄を見事に演じ切ってきました。
副組長を任されるだけの人格者でもあり、宝塚ファンの記憶にしっかりと残る素晴らしい男役さんでした。
未来優希さんは一体どんな男役さんだったのか、当時のいろいろなエピソードをまじえてご紹介していきましょう。
未来優希の年齢は?何期?同期は誰?、本名、身長、芸名や愛称(あだ名)の由来は?
未来優希さんは1993年3月に入団した宝塚歌劇団79期生です。
同期生にはこんな面々がいらっしゃいます。
- 水 夏希(みず なつき)/元雪組トップスター
- 大鳥れい(おおとり れい)/元花組トップ娘役
- 越乃リュウ(こしの りゅう)/元月組 組長
- 美稀千種(みき ちぐさ)/星組 組長
未来優希さんを含めて3名も組の管理職を輩出している「しっかり者」の学年と言えますね。
未来優希さんの生年月日は1973年5月8日、本名は小浜優子さんです。
「こはま」さんでしょうか、「おはま」さんでしょうか…?
愛称は「ハマコ」なので、由来はきっと苗字からでしょうね。
現在はご結婚されているので、「小浜」さんは旧姓になります。
身長は166センチで、男役さんとしては小柄なほうになります。
芸名の由来は、本名の優子さんから「優」の字を、「未来」というのは意外にも過去に使っている先輩が誰もいなかったので、ということでした。
未来優希は歌唱力バツグン!宝塚時代の代表作やエピソードは?
未来優希さんといえば、まずいちばん最初に思いつくのが「歌」です。
歌の得意なタカラジェンヌはもちろんたくさんいます。
しかし、未来優希さんのようなドラマチックで壮大な歌声を出せる人はかなり貴重です。
正確に綺麗な声で歌うだけではなく、「芝居歌」と呼ばれるような、役の感情をすべて入れ込んで絶唱するような歌はもう天下一品です。
その代表作と言っていいのが、『心中・恋の大和路』ではないでしょうか。
この作品での主題歌は如何にドラマチックに哀しく激しく歌い上げるか、という高いレベルが求められます。
この主題歌を最後に歌う人の技量によって『心中・恋の大和路』という作品の評価が決まる、と言っていいほどの大役。
それを未来優希さんは入団6年目という若さで見事にやってのけました。
他にも、2007年には男役ながら『エリザベート』でのゾフィー役も完璧に演じこなします。
その迫力と威厳は未来優希さんならでは、でした。
ショー作品でも未来優希さん特有の迫力の歌声は大活躍で、多くの作品の底上げを担ってきました。
未来優希は日舞も芝居も上手い!
未来優希さんは圧倒的な歌唱力の他にも、なんと5歳から習い続けているという日舞も見事です。
宝塚でも日舞の技術が求められることはもちろんあります。
未来優希さんが所属していた雪組は特に和モノの作品を多く上演しますので、未来優希さんが大活躍するのは当然のことですね。
名取にもなっていますので、お師匠さんから「合格!」と認められた実力をお持ちです。
日舞はお母様の影響で始めたそうで、宝塚との出合いもお母様の導きがあったようです。
小学生で既に「宝塚に入りたい!」と目標を定め、受験に必要なお稽古をひたすら続けてきたそうな。
その鍛錬の甲斐もあってか、宝塚に入団した時の成績は首席!
先ほどお伝えした『心中・恋の大和路』での芝居歌は、当然ながら卓越した芝居心を持っていなければ歌いこなせない難曲です。
それを入団6年目で歌い上げてしまうほど、お芝居の実力も誰が見ても納得のものをお持ちです。
お芝居でもショーでも、「この人がいないと作品が作れない!」と思うほどの名脇役として、15年間雪組一筋で支えてくださりました。
未来優希の退団はいつ?理由はなぜ?
未来優希さんは、2008年に組子全員を見守りまとめる管理職である副組長となりました。
しかし、2010年、入団してちょうど17年のときに退団を発表されます。
誰もが「このまま雪組をお任せして…」と思う存在感を放っていた未来優希さんの退団は、かなり大きなショックでした。
退団理由は、男役としてやり切ったという想いや、セカンドキャリアを考えて……など、いろいろあると思います。
のちほど詳しく書きますが、退団後すぐに結婚されたので「寿退団」という側面もありそうです。
あとは、同期生であるトップスター水 夏希さんに見送られて退団したい、という想いもあったのかもしれません。
当時の雪組2番手スター彩吹真央(あやぶき まお)さんも未来優希さんと一緒に退団されました。
首席の同期生であり副組長である未来優希さん、2番手スターの彩吹真央さん、心強い二人が一気にいなくなってしまうこと。
それは水 夏希さんにとってかなりつらいお別れであったと想像します。
普段、あまり涙を見せない水さんですが、さすがに千秋楽ではこらえきれず、「ハマコなくして私は……ここまで来れなかった……本当にありがとう」と言葉を詰まらせました。
その水さんも次の作品で退団され、「ここにひとつの時代が終わった」とファンのほとんどが感じることになりました。
未来優希は結婚してる?子どもは?
さきほど軽くお伝えしましたが、未来優希さんは2010年4月25日に宝塚歌劇団を退団し、2010年5月15日に明治神宮で挙式をされています。
お相手は、元アメフト選手の山中太介さんです。
タカラジェンヌとアスリートの結婚というのは割と珍しいパターンのような気がしますね。
退団後1か月も経たずにご結婚されているので、寿退団も理由のひとつだったんですね。
現在、お嬢さんが一人いらっしゃいますので、在団中から「結婚して子供を産んでみたい」という夢もあったのかもしれませんね。
それにしても退団後にこんなにすぐ挙式とは、退団準備で目まぐるしいというのに、すごいパワーですねえ!
退団者というのは各方面への挨拶まわりもあり、管理職なら普通の退団者より引き継ぎ事項なども多かったはず。
明治神宮に挙式予約を入れて案内状を作成して……と、在団中から着々と準備を進めていたのでしょう(笑)
2012年は出産・子育てのため活動を休止されていますが、2013年からまたすぐに舞台に立たれています。
実力はお墨付きの未来優希さんですから、引く手あまたなのは間違いなしです。
それにしたって、初めての出産・育児を経験し、小さなお子さんを育てながら舞台出演というのはやっぱりすごいパワーです!(#^.^#)
未来優希の現在の活躍は?事務所はどこ?舞台やテレビの出演作は?
お嬢さんも大きくなられ、更にパワフルに舞台女優人生を送られている未来優希さん。
所属事務所はACT JP エンターテイメントになります。
同期生である大鳥れい(おおとり れい)さん、雪組下級生の緒月遠麻(おづき とおま)さんなど、多くのOGさんが所属している事務所です。
緒月さんにとって未来さんは「生けるパワースポット」だそうですよ(*^^*)
テレビでの活動は基本的にされておらず、もっぱら舞台に徹しています。
未来優希の主な出演舞台作品
- 2013年 『ロミオとジュリエット』 乳母役
- 2014年・2017年 『レディ・ベス』 メアリー・チューダー役
- 2015年・2016年・2019年・2020年・2022年 『エリザベート』 ルドヴィカ/マダム・ヴォルフ
年に1~2本というペースではありますが、すごいラインナップです!!
その中でもやはり『エリザベート』での未来優希さんへの信頼度は明らかですね。
マダム・ヴォルフを演じてみたいミュージカル女優はきっと大勢いるでしょうに、未来優希さんが独占状態にあります。
やはり退団されても未来優希さんの突き抜けた実力の高さは健在です。
母親業と兼業ではありますが、未来優希さんにしか表現できない役をこれからもどんどん見せてほしいと思います!
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