2025年11月に宝塚歌劇団を卒業したばかりの、元月組娘役の彩みちる(いろどり みちる)さん。
退団ホヤホヤのため、まだ舞台作品への出演はしていませんが、「娘役のプロ」と呼ばれトップ娘役候補に挙がり続けた実力派です。
候補に挙がり続けながらも、なぜトップへの道に繋がらなかったのか、宝塚時代のエピソードも交えてお伝えしていきます。
彩みちる:宝塚退団はいつ?年齢、本名、身長は?何期?同期は誰?
彩みちるさんは2025年『GUYS AND DOLLS(ガイズアンドドールズ)』にて宝塚を退団しました。
本名は梅澤 瞳さんで、1992年10月19日生まれ。身長は163㎝です。
娘役さんとしては少し身長が高いほうになりますが、なぜか小柄なイメージがあります。お顔立ちが可愛らしいせいでしょうか?
2013年の雪組公演『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』が初舞台となった99期生です。
99期生の主要メンバーはこのような顔ぶれ。
- 美園さくら(みその さくら)/元月組トップ娘役
- 帆純まひろ(ほずみ まひろ)/元花組男役スター
- 野々花ひまり(ののか ひまり)/元雪組娘役
- 英かおと(はなぶさ かおと)/月組男役スター
- 小桜ほのか(こざくら ほのか)/専科娘役
宝塚を観劇していて「あの人、上手いな~」と思って調べると99期生であることが多いんですよね。退団しても個性的な活躍している人が多い印象です。
98期と100期にはさまれた谷の期という言い方をする人もいますが、各組になくてはならない存在感を示す職人気質の生徒さんが多い学年と言えそうです。
彩みちる:芸名や愛称(あだ名)の由来は?実家は?
愛称はそのまま「みちる」。「みちるちゃん」と呼んでいるファンがほとんどでした。
彩みちるという芸名はご家族と一緒に考えたそうです。
ご家族といえば、お母様が熱心な舞台ファン・宝塚ファンであることも有名です。
お母様からの「英才教育」を受け、幼少期から様々な舞台を観て育ったそうです。そしていつしか彩みちるさんご自身も「舞台に立ってみたい」と思うようになったとか。
高校もミュージカル部が盛んな学校を選び、大学は音大を受験する予定でした。
しかし、お母様から「後悔のないようにね」とアドバイスを貰い、高校3年生のたった1回のチャンスにかけ、見事合格!
宝塚ファンだったお母様もやっぱり「娘をタカラジェンヌにしたい」という思いがあったのでしょうね。
宝塚の中でも特に雪組ファンだったというお母様。彩みちるさんが最初に配属されたのも雪組。お母様はさぞかし嬉しかったことでしょう。
「舞台に立つということ」の大変さを良く知るお母様からの指導は「宝塚より厳しかった」そうです(笑)
彩みちる:超演技派!雪組で新人公演ヒロイン連発!
彩みちるさんといえば、まず挙がるのが「超演技派」というワードではないでしょうか。
初めての新人公演で既に役名のついた役を演じ、入団3年目で『星逢一夜(ほしあいひとよ)』新人公演ヒロインに抜擢されます。その時の主演は、後に月組トップスターとなる月城かなとさんでした。この時の新人公演は今も見ても泣ける作品です。
注目の若手が新人公演で大きな役につくのは当然のことですが、彩みちるさんは本公演でも早々に大きな役についていたことで、演技力の高さが分かります。
その中でも、大人気漫画『るろうに剣心』を2016年に雪組が舞台化した際に、弥彦という少年役を彩みちるさんが演じました。
弥彦は主演である剣心、ヒロインである薫と直接お芝居をする大きな役です。
振り返ってみると、もともと男役を目指していたせいか、下級生時代は少年役が多かったですね。娘役ながら、溌溂として勝ち気な少年役が大好評でした。
その後も快進撃は続き、合計、新人公演ヒロイン3回、別箱公演ヒロイン3回という活躍ぶり!しかも、後のトップスターとなるそうそうたるメンツの相手役ばかりでした。
彩みちる:歌唱力/ダンス/芝居の実力は?代表作やエピソードは?
2016年は、外箱公演の『ドン・ジュアン』で望海風斗さんの相手役としてヒロイン役マリアに大抜擢されます。2017年には、別箱公演『CAPTAIN NEMO(キャプテンネモ)』で、ふたたびヒロイン。今度は後にトップスターとなる彩風咲奈さんの相手役です。
月組に移動後の2022年には、後にトップスターとなる鳳月杏さんの相手役として、別箱公演『ELPIDIO(エルピディイオ)』にも出演。
ヒロインとしてのお芝居はもちろん、清純な役からおばあさん役、エキセントリックな役まで、演技の幅が広いのも彩みちるさんならでは。演出家の信頼も絶対だったでしょう。
指先までしっかり意識した、娘役らしい丁寧さとしなやかさがとても美しいダンスも彩みちるさんの魅力のひとつ。ひとつひとつのポーズも確実に決まって、止まっていても目を惹きます。
そして唯一「発展途上」と言われていたのが歌唱力でした。
音程が、というよりは裏声が出にくい声質のようです。宝塚の娘役の音域は非常に高いので、特に彩みちるさんは苦労されたことでしょう。
しかし、集大成となる『GUYS AND DOLLS』の独唱場面では今までの苦手が嘘のような、見事としか言えない歌唱を披露!
正直、「このレベルの歌唱をあと数年早く実現できていれば、トップも……」とつい考えてしまうような完璧な歌唱でした。
彩みちる:雪組若手スターから月組二番手娘役へ!
入団してからずっと雪組で育ってきた彩みちるさんですが、入団9年目でまさかの組替えを経験。
組替えはたまに行われる人事ですが、基本的には若手の異動が主です。
円熟期を迎えている娘役の組替えはかなりレアと言えますので、当時は「トップ娘役へのフラグか?!」とファン内はザワザワ。
というのも、同じ雪組内に同期の野々花ひまりさんがいて、どちらも実力派の路線娘役として活躍していたのです。
芸風もよく似ていて、いつかどちらかが他の組でのトップ娘役就任のために組替えになりそう……なんて予測も出ていました。
結果、組替えとなったのは彩みちるさんのほうでした。
表情豊かでコケティッシュな魅力の彼女は、人妻などの大人っぽい役も見事に演じるようになります。このまま月組でトップ娘役就任か……?と、ファンは固唾を呑んで行方を見守りました。
当時のトップコンビ、月城かなと(つきしろ かなと)さん&海乃美月(うみの みつき)さん。
お二人が同時退団を発表したあと、次期トップ娘役候補は彩みちるさんか、101期生の天紫珠李(あまり じゅり)さんのどちらかでした。
天紫さんは男役で入団し、3年目に娘役に転向した若手スターでした。娘役転向というのも愛希れいかさんの例もあるように、トップ娘役のフラグのひとつなんですよね。
彩みちる:退団理由は?なぜトップにならなかった?
トップ娘役に決定したのは天紫珠李さんでした。
年功序列で考えると彩みちるさんが選ばれるような気がしますが、トップ娘役は学年が上のほうから順にトップ就任、とは言えない部分があります。
また、どうしても男役が中心になりますので、トップスターと相性のいい相手が選ばれます。
男役さんとの相性の良さ、そのときの在籍年数、得意分野など、総合的に判断して、きっと天紫珠李さんを選んだのでしょう。
残念ながら彩みちるさんは選ばれませんでした。ちなみに、野々花ひまりさんも雪組でトップには届かず、退団を選びました。それほどトップ娘役というのは「運とタイミング」がモノを言います。
それでも、かなり学年が上がってからトップ娘役に就任した例も過去にありますので、彩みちるさんはそのまま在籍し続けることもできたでしょう。
しかし、「新しい道に進む」ことを選択されました。
結果的に『GUYS AND DOLLS』で異例のアデレイド役に大抜擢されたことで、宝塚時代の完璧なラストを飾れたような気がします。
なぜアデレイド役が「異例」なのかというと、アデレイド役は代々男役さんが務めてきた役だからです。
男役の彩海せら(あやみ せら)さんと役替わりにはなりましたが、これは快挙と言えます!
しかも、先ほどお伝えしたように、これまでずっと課題と言われてきた歌唱が素晴らしく、彩みちるさんの代表作となりました。
彩みちる:事務所はどこ?結婚してる?現在の活躍は?
2025年7月に宝塚を退団し、すぐにインスタグラムを開始した彩みちるさん。
「宝塚のオシャレ番長」と呼ばれた、とてもセンスのいい私服や愛犬や愛猫たちもたくさん披露してくれています。
近年の宝塚OGは事務所に所属しない人のほうが多く、インスタグラムのDMで直接仕事のオファーを受けています。彩みちるさんもその一人です。
彩みちるさんほどの実力と実績があれば、オファーが来るのは当然。
『アイ・ラブ・坊っちゃん』という作品への出演も発表されました。これが退団後初の舞台出演となります。
そのお稽古が始まるまでに、宝塚時代は忙しすぎて行かれなかったであろう旅行を楽しんだり、
同じ月組OGである白雪さち花(しらゆき さちか)さんとコラボしてトークイベントなどを開催しています。
ファンクラブも発足したようで、順風満帆なすべり出しにファンも安心。
もちろん、結婚のご報告は今のところされていません。
「舞台が大好き!」というオーラをとても感じるので、舞台にはずっと立ち続けてくれるような気がします。
宝塚時代は「娘役の鑑」と呼ばれるほど、徹底したこだわりを見せてくれていた彩みちるさん。ヘアスタイル、ネイル、お洋服、衣装の着こなしなどなど。
役柄と徹底的に向き合うストイックさもファンから愛されました。
舞台女優となってからも、きっとそのストイックは変わらず、素晴らしい演技を見せてくれるでしょう。


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