元宝塚の星組トップスター、北翔海莉(ほくしょう かいり)さんは、現在も様々な方面で活躍する超実力派舞台女優です。息子さんも初舞台決定!
宝塚時代は、トップスターらしからぬ、非常におっとりした独特の個性が大人気のスターさんでした。
一方で意外にも苦労の多い経歴をお持ちです。
超実力派なのに苦労をされたその経歴と、エピソードに事欠かない個性的なキャラクターをご紹介してみたいと思います!
※わからない言葉があったら、宝塚用語集もご覧くださいね。
北翔海莉:年齢、本名、身長、元宝塚男役トップスター!何期?同期は誰?芸名や愛称(あだ名)の由来は?
北翔海莉さんは宝塚歌劇団84期生で、合計4人ものトップさんを輩出している優秀な期になります!
- 音月 桂(おとづき けい)/元雪組トップスター
- 白羽ゆり(しらはね ゆり)/元雪組トップ娘役
- 遠野あすか(とおの あすか)/元星組トップ娘役
他にも、元雪組男役スターの未涼亜希(みすず あき)さんや、「歌のおねえさん」で大ブレイクしたはいだしょうこさん(旧芸名:千琴ひめか)もいらっしゃいます。
北翔海莉さんやはいだしょうこさんを筆頭に、全体的に歌ウマさんが多いですね。
華もありつつ、実力も高い。まさに優秀な期という印象です。
北翔海莉さんの本名は吉野美智子さん(旧姓)で、生年月日は1981年3月19日です。
愛称はそのまま「みっちゃん」で、トップになった頃には下級生から「みっ様」と呼ばれていたことも(#^.^#)
身長は169.7cm。細かく刻みますね(笑)
中卒で宝塚音楽学校に合格しているので、一発合格ということになります!
宝塚音楽学校は4回の受験チャンスがありますので、多くの受験生は1度目で不合格になっても再チャレンジします。
それを見越してか、面接官もあえて「また来年来てね」という判断をする場合があると聞きます。
「え、こんな上手い人も3回落ちてる?!」というトップさんも案外たくさんいますが、北翔海莉さんは「すぐにでも欲しい!」という存在感だったのでしょうね。
北翔海莉の仰天エピソード!合格発表を見に行かなかった?!
宝塚音楽学校を受験する少女たちは、睡眠時間を削ってまで毎日必死にレッスンを続けます。
それでも合格を勝ち取ることができず、泣く泣く夢をあきらめる人がほとんどです。
しかし、北翔海莉さんは中学校の先生から「こういう進路もあるよ」とすすめられ、宝塚というものがよく分からないまま受験。
ご本人もご家族も、まさか受かるなんて思っていなかったので、なんと合格発表を見に行かなかったという仰天エピソードをお持ちです!
お父様が出張ついでに「念のため」と見に行ったから合格が判明したそうな!
誰も見に行っていなかったらどうなっていたのでしょうか……
もう高校の入学式にも出席し、普通に高校生活を送る気でいた北翔海莉さんとご家族。緊急家族会議が開かれます。
お母様としても、まさか数日後から娘が寮生活になるなんて思っていなかったでしょうから、焦ったでしょうね…(+o+)
最終的には、自分が合格した代わりに不合格になった人がたくさんいるんだから、彼女たちの分まで頑張ろう!と決意。
受験スクールなどである程度基礎の出来ている同期生に遅れを取りながら、必死に食らいついていったそうです。
それほど歌もダンスも基礎が無かったのに一発合格とは、よほど光るものをお持ちだったのでしょうね。
それを見抜いていたのか、北翔海莉さんに宝塚音楽学校を紹介した中学の先生がすごい!!
北翔海莉の宝塚人生は激動の連続!
最初こそビリからのスタートでしたが、北翔海莉さんが宝塚歌劇団に入団する頃には、なんと成績は10番までアップ。
最初は月組に配属され、入団2年目で「歴代スターが抜擢されてきた伝説の役」が北翔海莉さんに!
その配役を知って、宝塚ファンは「劇団は北翔海莉って子を推していくつもりなのね」と理解しました。
その後、新人公演やバウホール公演などの主演を連発します。まさにエリート街道まっしぐら!
このまま月組で3番手、2番手と駒を進めるのかと思いきや…入団9年目で宙組へ組替えとなります。
ではこのまま宙組でトップに…と思いきや!今度は専科へ異動となります!
専科とはいろんな使い方をされる組で、トップスター路線からの変更なのか一時退避なのか…異動当時は見分けがつきません。
北翔海莉さんの場合も「これってどういう意味なの?!」とファンは大きく動揺しました。
専科生として2年ほど活動し、ついに入団18年目に星組トップスターに就任し、ファンは大喜び!
しかし、なんとトップ就任の話を北翔海莉さんは3回も断ったそうです!
「星組の組子たちの気持ちを考えたら…」ということだったようです。
本当に頭が下がるほどの人格者ですよね。
星組前任トップスターの柚希礼音(ゆずき れおん)さんや、宙組で一緒だった蘭寿とむさんからの助言を受けて、ようやく承諾。
柚希さんがレジェンド的な人気を誇っていたので、実力派で苦労人の北翔海莉さんを次期にしたのは英断だったと思いますね。
北翔海莉の相手役は妃海風さん!退団はいつ?
北翔海莉さんの相手役は、星組で大切に育てられてきた妃海 風(ひなみ ふう)さんでした。
誰もが納得する実力の北翔海莉さんと、星組ファンに愛されている妃海さんは相性ピッタリ。
お2人がコンビになると発表があったとき、「これから親友のように相談し合って頑張ろう!」と北翔海莉さんは握手をしてくれたそうです。
「学年差は気にせず、対等な関係でいようね」と伝えたかったのでしょう。なんとも優しいエピソードです。
見るからに優しくて包容力のある北翔海莉さんに、妃海さんはもうベタ惚れという感じでした(笑)
甲斐甲斐しく「若奥様」を務める妃海さんは、当時あまり料理が得意ではなかったのに、一生懸命お弁当を作ってきて北翔海莉さんに渡していたそうですよ。
むしろ北翔海莉さんは当時から料理上手だったので、その妃海さんの一生懸命さを可愛らしく思っていたのでしょうね。
「宝塚のトップスターは入団20年目になる前に退団する」という暗黙のルールがあります。
就任当時、既に18年目になっていた北翔海莉さんですので、1年と少しで卒業されました。
相手役の妃海さんはまだ若い学年だったのですが、「添い遂げ退団」を選ばれました。
それほど、「私の旦那様は、みちこ様しかいない」と思っていたのでしょうね。
退団作品は2016年『桜華に舞え/ロマンス‼』。
幕末の薩摩藩のお話なので、薩摩弁にもかなり苦労されたと思います。
しかし、誰もが認める努力家・実力派の北翔海莉さんですので、集大成に相応しい作品となりました。
北翔海莉の歌唱力・ダンス・芝居は?宝塚時代の代表作は?アドリブがすごい!
1年と少しという短い任期でしたので、お2人の主演公演はあまり多くありません。
その中でも印象的だったのは、プレお披露目公演となった『大海賊』でしょうか。
『大海賊』は2001年に月組で紫吹 淳(しぶき じゅん)さんのお披露目公演となった作品の再演でした。
当時、北翔海莉さんは下級生として出演していて、新人公演では2番手役を熱演。
ご自身のプレお披露目公演ではもちろん主演ですので、新人公演の時とは違う役ですが、当時を知るファンはまさに胸アツでした!
北翔海莉さん単独での代表作はなんといっても『オーシャンズ11』を思い浮かべるファンが多いと思いますね。
これまでに3回上演されている『オーシャンズ11』、北翔海莉さんは専科時代に花組バージョンにラスティー役として出演しました。
ラスティー役には、ほとんどをアドリブで行うという、芸達者にしかできない見せ場があります。
北翔海莉さんの機転の利いたアドリブは、もう毎回拍手喝采で(笑)、今や伝説となっています!
「タカラジェンヌがやって大丈夫なの?!」と思うような、吉本新喜劇ばりのコメディエンヌぶりは、北翔海莉さんならでは。
それでいて実力も兼ね備えていて、相手役の妃海さんのこともとても大切にされていて、本当に素晴らしいトップスターでした。
たった1年と少しのトップ就任期間に強烈な存在感を残した宝塚人生ですね。
北翔海莉が漬物ジェンヌって?面白エピソード!
北翔海莉さんは男役にはめずらしい、おっとりした女性らしいお人柄です。
さきほどお伝えしたようにお料理もとても上手で、なんと宝塚時代から漬物まで漬けていたそうです!
多忙ゆえに食生活がおろそかになってしまいがちなタカラジェンヌ。
「それじゃいけない!」と食生活を大切にしていた北翔海莉さんは、「野菜は買えるときにたくさん買って、漬物にしていつでも食べられるようにしている」と話していました。
お料理上手なタカラジェンヌはいらっしゃいますが、漬物まで漬けている人はそうそう聞きません(笑)
他にも、多くの楽器が弾けるという特技や、運転免許は中型と大型も持っているそうな!(*_*)
ベルリン公演に参加した時は毎日ソーセージを食べていたり、余興のプロだったり、マイペースで独自性に溢れている北翔海莉さん。
相手役の妃海さんからはもちろん、たくさんの組子とファンに愛されていたトップスターでした。
北翔海莉の結婚相手は誰?なれそめは?子どもが初舞台!
北翔海莉さんは、宝塚を退団後は、高い実力を買われてすぐに舞台に立ち始めます。
そんな中、2018年には役者の藤山扇治郎さんと結婚し、話題になります。
藤山扇治郎さんは、おじいさまが藤山寛美(ふじやまかんみ)さん、伯母さまが藤山直美(ふじやまなおみ)さんという舞台役者のサラブレッドです。
お2人が出会ったのは2018年に上演された舞台『蘭〜緒方洪庵 浪華の事件帳〜』での共演でした。
舞台公演期間が2018年5月、お2人が結婚を発表したのが2018年11月ですので、割とスピード結婚ですよね。
北翔海莉さんのほうが6歳年上になります。
結婚した当時の北翔海莉さんは37歳でしたが、2020年、無事にお子さんも産まれます!
お料理上手で優しくて聡明な北翔海莉さんですので、いつ結婚されてもおかしくないな、という雰囲気はありました。
しかしトップスターは退団時にほとんどが30代後半ですので、そこから結婚してお子さんを出産する人はそれほど多くありません。
「みっちゃんなら絶対いいお母さんになる!」とファンみんなが喜んだニュースとなりました。
お子さんは男の子で美治(よしはる)さんといいます。
将来は藤山家を継ぐ名舞台役者になるのかどうか、注目が集まっていたところついに舞台デビューの発表がありました!
2023年秋に行われる芸能生活25周年記念公演「THE 北翔まつり」で大阪の国立文楽劇場と東京の浅草公会堂で、芸名は「美治」、3歳での舞台デビューとなる予定です。
北翔海莉:ディナーショー、舞台やテレビの出演は?
産休・育休期間は多少ありましたが、今も舞台で活躍を続けている北翔海莉さん。
ご主人の協力体制もしっかりしているのでしょうね。
中でも、ディナーショーやトークライブショーを多く開催していることが特徴的です。
「ファンの皆さんと近くで会って喜んでもらいたい」というお気持ちが強いのだろうと思います。
トップクラスの歌唱力を持った北翔海莉さんですから、歌をじっくり聴かせてもらえるのはやっぱり嬉しいですよね。
舞台作品には、能楽堂や京都春秋座、三越劇場などで上演されることの多い、日本物の作品に多く出演しているようです。
北翔海莉さんほどの実力なら大作ミュージカルや大きい劇場での作品にも出演できるはずですが、ご自身の意向なのでしょうか。
テレビ出演のほうはあまり検討されていないようですね。
ママになって更に表現の幅が広がり、母性が求められる役にも挑戦している最近の北翔海莉さん。
芸能人一家の母としても、一人の女性としても輝き続ける北翔海莉さんの活躍、とても楽しみです。
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