宝塚歌劇団の元月組トップ娘役の美園さくら(みその さくら)さんは、まさに「才色兼備」の超優等生として大活躍しました。
宝塚音楽学校の入学前、入学後、入団後、そして退団後もずっと「優等生」であり続ける美園さくらさん。
一体どんなところが超優等生なのか、宝塚時代の活躍、そして現在の様子と共にご紹介していきます!
美園さくら:本名、年齢、身長はいくつ?宝塚何期?同期は誰?芸名や愛称(あだ名)の由来は?
美園さくらさんの生年月日は、1993年6月17日。本名は上山 恵美子さんといいます。
身長は、娘役さんとしては少し高めの164センチです。
宝塚歌劇団99期生で、同期生にはこんなメンバーがいます。
- 帆純まひろ(ほずみ まひろ)/元花組男役
- 野々花ひまり(ののか ひまり)/元雪組娘役
- 彩みちる(いろどり みちる)/月組娘役
- 小桜ほのか(こざくら ほのか)/専科娘役
現在の段階では、トップは美園さくらさんただ一人ですね。
それも納得、美園さくらさんは首席での入団を果たしています!
「幼少期からバレエを習っていた」「音楽学校の受験対策は小学生の頃から」というタカラジェンヌも多い中、美園さくらさんは中学生のときに受験を目指し始めたそう。
遅いスタートながら、入団時にはトップの成績を修めていたのは大変な努力家ということです。
首席入団に加え、「新人の登竜門」と言われている阪急初詣ポスターのモデルにも起用され、「99期ではこの子が推されていくのね」と周知されました。
芸名の由来は詳しく明かされていませんが、「両親と相談して決めた」とのことです。
愛称は「さくら」。ファンは「さくらちゃん」とそのまま呼んでいることが多いですね。
美園さくら:月組トップ珠城りょうの相手役!宝塚時代の代表作やエピソードは?退団はいつ?
宝塚歌劇団に入団して「首席」「阪急ポスターモデル」と、着実にスター路線を歩み始めた美園さくらさん。
その後も破竹の勢いは止まりませんでした。
入団3年目で新人公演初ヒロイン、しかも役は『1789-バスティーユの恋人たち-』のマリー・アントワネット。
宝塚の代表作『ベルサイユのばら』も含め、やはりマリー・アントワネット役を演じられるタカラジェンヌはかなり限られます。
この初新公ヒロインも「さすが美園さくら」と言わしめるものでした。
新人公演ヒロインは合計3回、別箱公演ヒロインも合計3回、エトワールは1回を務めます。
その1回のエトワールは歌ウマ娘役の多くが憧れる、あの『エリザベート』!
文句なしの「エリートコース」でした。
そして新人公演を卒業する学年の入団7年目で、当時の月組トップスター・珠城りょう(たまき りょう)さんの相手役になります。
全てのタイミングも内容も完璧と言える順調すぎるタカラジェンヌ人生と言っていいでしょう。
しかし、ご本人は重圧にかなり苦しんでおられたようで、詳細は後述しますね。
2年半のトップ娘役在任を終え、2021年『桜嵐記/Dream Chaser』にて珠城りょうさんと共に退団します。
美園さくら&珠城りょう、なぜ不仲の噂が?
トップスターと一緒に退団することは「添い遂げ退団」と呼ばれ、良好な関係のトップコンビによく見られます。
……しかし、珠城&美園コンビは、最後の最後、千秋楽でちょっと不穏な空気が流れ、「不仲説」がささやかれてしまうことになります。
その理由は、舞台上での退団挨拶を済ませ、最後のカーテンコールに応えていたときのこと。
美園さくらさんが珠城さんに向かって「大好きです!!」と叫んだ際、珠城さんは謎の「塩対応」。
「そんなことよりお客様への感謝を述べなさい」というような反応でした……。
相手役を務めたトップさんに向かって最後に改めて「愛の告白」をするトップ娘役さんは決して珍しくありません。
舞台上で美園さくらさんが非常識なことをしたわけではないのに、なぜ……?
真相はもちろん分かりません。
しかし、2026年に上演される『エリザベート ガラコンサート』に美園さくらさんはエリザベート役で出演、珠城りょうさんはトート役で出演するのに、2人の組み合わせが1回も無い。
……ということでなんとなく「やっぱり」という空気は感じます。
どちらかが「共演NG」を出しているのか、それとも不仲を察してスタッフサイドが気を利かせて共演無しにしたのか……?
珠城りょうさんの最初の相手役、愛希れいか(まなき れいか)さんが退団をして、次期トップ娘役候補者は当時、美園さくらさんの他にもう一人有力候補者がいました。
その2人の中で美園さくらさんを指名したのは珠城さん、という噂もあったので、最初はきっと関係良好だったはずです。
美園さくらさんも「珠城さんのことを心から尊敬している」と話しています。
エリザベート ガラコンサートでの「共演無し」という事実がなんとなく答えのような気がしますが、女性同士だからこそ、いろいろと複雑な事情がありそうですね……。
美園さくら:歌唱力・ダンス・芝居の実力は?父や母の職業は?
エリートコースまっしぐらだった美園さくらさん。実力のほどは、「さすが」としか言えませんでした。
大作『エリザベート』でエトワールを務めるほどの歌唱力、長い手足を生かしたダイナミックなダンス。
大人っぽい役も、元気いっぱいの役も、どんな役でもその色に染まれる個性の持ち主でした。
ただ、台詞回しや表情に独特の抑揚があるので(^^;)、「癖が強い」と感じていたファンも少なくなかったように思いますね。
特に退団公演の『桜嵐記』はそれが顕著だったように思います。
『桜嵐記』は、平安時代の色が濃く残る南北朝時代のお話。
美園さくらさんは気位の高い武家の娘という役どころでしたので、和モノ独特の台詞運びが、美園さくらさん特有の抑揚を更に強調してしまっていました(^^;)
しかし、ご本人もそれはよく自覚しているようで、「自分にはああやるしかできなかった」というようなことをお話ししていましたね。
美園さくらさんといえば、実はその家庭環境がなかなか特殊なことでも有名です。
お祖父様が幼稚園の園長、お父様が大学教授、お母様がオペラ歌手というすごいファミリー!
更に、宝塚という世界を美園さくらさんに教えたのも、中高一貫の私立高(大妻中学・高校)に進学することをすすめたのも、声楽とバレエをすすめたのも、伯母さまだとか。
早くから美園さくらさんの才能を見抜き、然るべき方向に導いたのでしょうね。
美園さくらさん自身も、「伯母の存在がすごく大きかった」と語っています。
美園さくら:頭がよくて数学が得意?学歴は?通信制大学はどこ?慶応大学院へ進学?
家庭環境や出身校を見ても優秀なことが分かる美園さくらさん。しかし、彼女のすごさを感じさせたのは、むしろ退団後だったかもしれません。
今でこそ退団後に大学に進学するタカラジェンヌはそれほど珍しくなくなってきましたが、美園さくらさんはその先駆者と言っていいかもしれません。
退団後に「慶應大学の大学院に進学」というニュースが飛び込み、「大学院?!」とファンを驚かせました。
大学院ということは、大学卒業資格を持っていたということです!
美園さくらさんの宝塚入団時の最終学歴は、大妻高校の2年生を修了。高校卒業資格も無かったはずなのに、いつの間に大学卒業を?!とファンは仰天!
なんと、在団中に高卒資格を取り、更に通信制の大学に通っていたとのこと!
さすがにトップ就任時には一旦休学したものの、退団後すぐに復学し、大学を卒業していたのです!!
「通信制の大学」「法学部政治経済学科」というところまでしか公表されていませんが、その名称なら日本大学通信教育部と思われます。
しかし、ただでさえ超多忙なタカラジェンヌが、通信制と言えども大学の課題をこなしながら舞台に立っていたというのが凄すぎる……!
むしろ「勉強が好きだったので、ちょうどいい気分転換になっていた」とまで語っています!
宝塚に入る前の中学3年生のときに数学検定の準2級を受け、全国1位になったという逸話をお持ちの美園さくらさん。
退団してもなおその秀才ぶりは健在、ということでした。
どうやらそこにも「伯母」さまの存在が大きく関係しているようで、中学時代に「あなたならもっとできるはず」と勉強をしっかり見てくれて、成績が急上昇したのだとか。
あまりに成績優秀だったため、宝塚音楽学校に合格したことを当時の担任に報告に行った際に「(優秀な人材の)損失です」と渋い顔をされてしまったんだとか(^^;)
教師たちからは国公立大学への進学をすすめられていたそうなので、大妻の先生たちからすれば「芸能の道なんて……」という思いだったのでしょうね。
美園さくら:結婚してる?事務所はドコ?現在の活躍やテレビ舞台の出演は?
宝塚を退団後は大学院への進学、ボランティア活動と、芸事とは少し距離を置きました。
大学院では「メンタルヘルス」を専攻し、現代人、特に舞台人が抱えている心の悩みにどうにか力になれないか、と研究を重ねていたようです。
ご自身が宝塚時代に誰かに頼ることがなかなかできず、苦しい思いをした経験があるからだそうな。
あまりにストレスがかかりすぎて、全身に湿疹が出てしまったこともあったのだとか。
舞台姿はいつも堂々とした雰囲気でしたので、陰でそのように苦しみながら舞台に立たれていたなんて、全く気づきませんでした。
「ではこのまま研究の道に進むのかな」と思っていたところ、「無事に大学院を卒業した」という知らせが。
大学院は修士論文を提出し、それが教授陣に認められないと卒業することができませんので、きっかり2年間で教授陣が認める論文を完成させたということですね。
本当に優秀です。
そしてついに!舞台人としての活動を再開します!
2024年『DEATH TAKES A HOLIDAY』にヒロインのグラツィア役で舞台復帰!
『DEATH TAKES A HOLIDAY』は前年の2023年に、美園さくらさん退団後のトップコンビにて月組で上演された作品です。
同じ月組出身の美園さくらさんがヒロインを演じてくれたのは、とても嬉しいことでした。
さらにさらに!この『DEATH TAKES A HOLIDAY』直前に、なんとご結婚されたことを発表!!
入籍は2024年7月。お相手は「秘密」だそうです(*´ω`*)
これだけの才女であり芸達者であり勉強熱心な美園さくらさんを射止めたお相手、気になりますね。
起業を目指している社会人も多いと仰っていたので、大学院の仲間かな?と想像します。
先ほども少しお伝えしましたが、2026年には『エリザベート ガラコンサート』にも出演予定。少しずつ舞台にも立たれていくようですね。
所属しているプロダクションは特にご報告が無いので、不明。フリーランスということになるのでしょうか。
今はほとんどの宝塚OGがSNSを使ってご自身で発信をされていますが、美園さくらさんはSNSもしていません。
お仕事、研究、結婚生活、とご多忙な中、SNSの運営までは難しいのかもしれませんね。
芸能活動を開始してからは、まだ『DEATH~』と『エリザベート~』の2本のお仕事のみの発表となっています。
舞台以外の活動も、されていくのかどうか……?
芸事ももちろん楽しみですが、研究されていたメンタルヘルスの分野でもどのようなご活躍をされるのか、非常に楽しみです!
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