元宝塚月組トップスターの霧矢大夢(きりや ひろむ)さんは、現在もミュージカルにひっぱりだこの人気女優です。
歌もダンスも芝居も三拍子そろってトップクラス、おまけに華やかな美貌。宝塚が誇る大人気スターでした。
霧矢大夢さんの宝塚時代の伝説やエピソードを若手の頃を中心に盛りだくさんでお届けします!
霧矢大夢は何期?本名、年齢、身長は?芸名や愛称(あだ名)の由来は?同期は誰?成績は?
霧矢大夢さんは1994年3月に宝塚歌劇団に入団した80期生です。しかも霧矢大夢さんは80期の首席卒業者。
本名は井藤美穂(いとう みほ)さんで、愛称は「きりやん」「いとーちゃん」です。
本名を非公開としている宝塚なのに、「いとーちゃん」はいかにも本名です(笑)
霧矢大夢さんの生年月日は1974年10月2日。
身長は167センチなので、男役さんの中では小柄なほうに入ります。
霧矢大夢という芸名の由来は、タカラジェンヌが芸名を考えるときにによくある「赤ちゃんの命名辞典」のようなものを参考に決めたようです。
80期生のスターさんには他にこんな皆さんがいます。
- 千ほさち(せん ほさち)/元花組トップ娘役
- 彩吹真央(あやぶき まお)/元雪組2番手スター
また、現在宝塚歌劇団で振付家として活躍されている百花沙里(ももか さり)さんも80期生です。
初舞台生のラインダンスの振付デビューも果たし、現代風でクールな振付が大人気の先生です。
霧矢大夢はハーフ?出身地や性格、宝塚入団のきっかけは?
霧矢大夢さんは下級生の頃から、誰がどう見ても「首席!」という感じ、生まれながらのスターオーラが既にありました。
そして大きな目に鼻先がツンと高い、大変な美人さんです。ハーフなの?と思うほど日本人離れしたお顔立ちですが、純粋ジャパニーズだとのこと。
出身地は「だんじり祭り」で有名な岸和田市で、関西人の多い宝塚とはいえ、実は珍しい出身地と言えます。
首席で入団したスーパーエリートなのに、ご本人はコテコテの関西人、というギャップがまた素敵です!
幼少期からクラシックバレエを続けてきた霧矢大夢さん。バレエ仲間の中では背が高かったので、よく男性パートを踊っていたそうな。
バレエを活かした職業に就きたいと考えていた中学生のときに、宝塚に出会います。
「ここでなら自分の特性が活かせる!」と入団を決意したということです。
最初の受験では不合格、二度目でめでたく合格を勝ち取ります。
霧矢大夢さんは、入団3年目という早さで新人公演で大抜擢されます。
次世代のスター育成を目的とした新人公演主演で、男役さんが主演に抜擢されるようになるのは一般的に入団5~6年目からです。
しかも、早くに抜擢を受けた生徒は、舞台人としての自信がまだ持てていないのでギリギリの精神状態で本番を迎える人がほとんどです。
霧矢大夢さんはそのあたりも既にスターの素質に恵まれていました。
「楽しかったことしか覚えていない」そうです!
霧矢大夢の伝説の新人公演、ノバ・ボサ・ノバでのシナーマン!
入団してたった2年と少ししか経っていないのに、膨大な台詞と振付を与えられても動じないその舞台度胸!
実力も申し分なし、明るいキャラクターと舞台度胸でその後も順調に主演を重ねていきます。
その中で特にファンの間で「この子は大物になる!」と確信したのは、1999年月組の新人公演『ノバ・ボサ・ノバ』です。
この作品はストーリー仕立てのショーで、劇中に登場する「シナーマン」の場面で歌うアカペラでのアリアは難易度マックス。
霧矢大夢さんはそれを堂々たる歌唱で圧倒したり、まさかのコテコテ関西弁でアドリブを披露!
南国のカーニバルが舞台なのに、「用心しいやお客さん!今日1回きりやからな!しっかり目ェに焼き付けといてやー!」「新人公演やからって舐めたらあかんで!」ですからね(笑)
本当にすごい舞台度胸とサービス精神です。
あまりに完成度の高い新人公演はときに「本役超え」と呼ばれます。
この『ノバ・ボサ・ノバ』はまさに本役超えと呼ばれるのに相応しい、伝説の新人公演となりました。
緞帳が閉まって客席の電気がついても、まだ拍手が鳴りやまなかったとか。
霧矢大夢の代表作:アデレイド役『ガイズ&ドールズ』
若手の頃の霧矢大夢さんの代表作と言えば、2005年『ガイズ&ドールズ』のアデレイドも印象深いですね。アデレイドは純粋な女役です。
お顔立ちもまるで西洋人のような美しい霧矢大夢さん。
さらに男役としては小柄なので、女役をやっても全く違和感がありませんでした。
アデレイドは、歌もダンスも上手いコケティッシュな踊り子です。14年間も婚約状態なのに結婚する日を夢見て待ち続けている一途さも。
チャーミングなアデレイド役は、霧矢大夢さんの明るさとぴったりマッチしていました。
宝塚では何度か再演されている『ガイズ&ドールズ』。
霧矢大夢さんが演じたのは2度目の上演です。初演の時のアデレイド役は普通に娘役さんが演じていました。
しかし2002年に霧矢大夢さんが好演したことがきっかけでしょうか。
2015年星組での再演では礼 真琴(れい まこと)さんが「アデレイドは男役が演じる」ことを踏襲します。
それほど、霧矢大夢さんの出来が素晴らしかったということだと思いますね。
思い切ってこのキャスティングを決断した劇団、お見事でした!
霧矢大夢:若手ユニット「シューマッハ」と真琴つばさとの仲
また、月組男役ユニット「シューマッハ」にも選抜され、テレビなどでも注目を集めます。
当時のトップスター真琴つばささんが2001年にCDデビューをした際、月組の人気若手スター4人がダンスやコーラスで盛り上げました。それが「シューマッハ」です。
真琴つばささんについて詳しくどうぞ
真琴つばさ(まことつばさ)結婚や現在は? 宝塚時代は何期生?同期や相手役は誰?人気の理由は?天海祐希との仲は?舞台やコンサートでの活躍は?
人気若手スター4人というのは、霧矢大夢さんの他に、汐美真帆(77期)、大和悠河(81期)、大空祐飛(79期)です。
5人で歌番組などに出演し、現代風のビジュアルを持ったシューマッハは新規の宝塚ファンを多く増やしました。
ちなみに、真琴つばささんは先ほどお伝えした「伝説の新人公演」での本公演での主役、つまり本役さんです。
シューマッハの活動などもあり多忙を極めていた二人は、当時住んでいたマンションの駐車場でふり写しをしたこともあったとか。
真琴さんは、関西弁アドリブも含め、「きりやんらしく自由にやっていいんだよ」と背中を押してくれたそうです。
これからエリート街道を進むであろう霧矢大夢さんには、岸和田出身のコテコテ関西人という個性が生きる!と思ったのでしょうね。
このように下級生のポテンシャルを引き出してくれるところも「さすがトップスター」ですね。
霧矢大夢の姉は劇団四季の井藤湊香!歌・ダンス・芝居・バレエがうまい!
霧矢大夢さんと言えば、実のお姉さんが劇団四季に在籍していることも有名でした。
一人は劇団四季で一人は宝塚なんて、すごい姉妹ですよね。
お姉さんというのは、現在も劇団四季で活躍されている井藤湊香さんのことです。
ナラの母サラフィナ役など、ライオンキングにキャスティングされることが多いようですね。ダンスキャプテンもつとめています。
劇団四季は、「魅力重視」の宝塚とは採用条件がまた少し違い、「実力重視」の面が強い劇団です。
お姉さんもきっとすごい実力の持ち主でしょう。
霧矢大夢さんももちろん、歌にダンスに芝居に、どこにも穴の無いトップクラスの実力の持ち主です。
特に魅力的なのは声でしょうか。
一度聴いたら忘れない独特の声質で、声量もあります。太陽のように明るい弾けた歌声は、唯一無二です。
幼少期からのクラシックバレエ経験者ということでダンスの実力も折り紙付き。
「いかにもバレリーナ」という体型ではないのでちょっと意外でしたが、『薔薇の封印』で本格的なバレエ技術を披露した際には大変驚きました。
また、和物のお芝居では芝居勘の良さも発揮。得意のダンスや歌の場面が少なくても、お公家さんから、町人、武士まで、なんでもござれ。
霧矢大夢:突然の休演とは?トップスター就任までの道のりが?
霧矢大夢さんは和物も得意とあって、青天のカツラが似合いすぎるジェンヌさんでした。
女役も楽々こなすかと思えば、口ひげをたくわえたダンディーな大人の男性役もお手の物。
宝塚の男役さんには、「リーゼントが作れないほどのベリーショートはNG」という暗黙のルールがあります。
あるとき、「きりやん、その長さ大丈夫なの?!」と思うほどのベリーショートにしたことがありました。
しかし、むしろお顔立ちの美しさが際立って本当に惚れ惚れするほどでした。
霧矢大夢さんは、「逆に何が苦手なの?!」と思うほど、なんでもできる稀有なスターさんです。
誰がどう見ても順風満帆、スター街道まっしぐらだった霧矢大夢さん。
しかし、2003年に思わぬ事態に見舞われ、結果的にトップスター就任までの道のりがやや遠ざかることになります。
その後の月組トップスター就任と退団後にについてもこちらをご覧ください。
霧矢大夢(きりやひろむ)病気を克服し月組トップスターに!相手役は誰?結婚は?瀬奈じゅん越乃リュウとの絆!退団はいつ?現在の活躍や出演作は?
まとめ:霧矢大夢の本名や年齢は?ハーフ?宝塚時代の評判は?何期?同期や姉は誰?真琴つばさとの絆エピソードや伝説!
元宝塚歌劇団月組トップスターで、トップクラスの舞台女優として活躍中の霧矢大夢さんは、80期生の首席入団者。歌唱力とダンス、演技ともに優れた、明るくチャーミングなキャラクターです。
本名は井藤美穂で、愛称は「きりやん」「いとーちゃん」。生年月日は1974年10月2日で、身長は167センチ。芸名の由来は「赤ちゃんの命名辞典」とのこと。
ハーフに見える美貌ですが日本人。出身地は岸和田市のコテコテの関西人で、実の姉は、劇団四季に所属するダンスが得意な井藤湊香さんです。
幼少期からクラシックバレエを続けていた霧矢大夢さんは、宝塚で自分の特性を活かせると考えて、宝塚音楽学校を二度目の受験で合格します。
首席入団。入団3年目に新人公演で主役に大抜擢されました。新人公演『ノバ・ボサ・ノバ』の主役シナーマンは「伝説の新人公演」と言われています。
若手の頃は真琴つばささんが率いる若手男役ユニット「シューマッハ」にも選抜され、テレビなどで活躍しました。
霧矢大夢さんは女役も上手く、「ガイズ&ドールズ」のアデレイド役の名演も知られています。また、
快調にスターの道を歩んでいた霧矢大夢さんですが、突然の休演でキャリアが一時ストップする事態になります。
続きはこちらをご覧ください。
霧矢大夢(きりやひろむ)病気を克服し月組トップスターに!相手役は誰?結婚は?瀬奈じゅん越乃リュウとの絆!退団はいつ?現在の活躍や出演作は?
コメント