実力派舞台女優の久世星佳(くぜ せいか)さんは、宝塚歌劇団・月組の元トップスター。今もしぶい大人の女の魅力で、演劇界で大活躍されています。
久世星佳さんの宝塚時代は、ちょうど天海祐希(あまみ ゆうき)さんが「天才現る!」と宝塚を騒がせていた時期と重なります。
そんな時代を駆け抜けた久世星佳さんさんは、どのような男役さんだったのでしょうか。
いろいろな情報と共に詳しくお伝えしていきます。
久世星佳は宝塚元月組トップスター!何期?天海祐希(あまみゆうき)との仲は?
久世星佳さんは、月組の元トップスターで、1983年入団の宝塚歌劇団69期生になります。
先ほどお伝えしたように、同じ時期の同じ月組に、「あの」天海祐希(あまみゆうき)さんがいらっしゃいました。
天海さんは入団してすぐに頭角を現し、「とんでもない子が入ってきた!」とビッグウェーブを巻き起こしました。
天海さんは、1987年入団の73期生、つまり、久世星佳さんよりも4学年下。
天海さんのほうが久世星佳さんよりも下級生ながら役付きがよく、先にトップスターに就任するなど、いろいろな番狂わせもありました。
年功序列がきっちり守られる宝塚ですので、いくらトップ候補といえども下級生が上級生を追い越してしまうことはほとんどありません。
しかし、天海さんはあまりのスター性ゆえに、超異例のものすごい早さであっという間にトップスターに就任しました。
天海さんがトップスターを務めていた時代、2番手、3番手、4番手がみんな天海さんよりも上級生、という異常事態になります。
ゆえに、天海さんが上級生たちに妬まれていたのではないかとか、不仲だったんじゃないか、などの邪推が生まれたりしました。
久世星佳と天海祐希は不仲?仲良し?
当時のテレビの特番では天海祐希さんが取り上げられることが多くありました。
そこでは、先輩方にきちんと挨拶をしている様子も映し出されていました。もちろん、久世星佳さんとも仲良く爆笑している稽古場風景写真なども存在します。
天海さんは聡明な方なので、「あくまで自分は下級生」という謙虚なスタンスを徹底していました。
例えば、宝塚の楽屋入りはファンクラブ会員が揃ってスターさんをお迎えし、楽屋口まで見送るという独特の文化があります(現在はコロナ禍で中止)。
その際には、ファンレターやプレゼントを直接渡せたり、スターさんから一言挨拶が聞けたりなどの会員サービスが行われます。
天海さんはその会員サービスを一切行わず、いつも足早に楽屋口に消えていってしまいます。
一見「冷たい!」と誤解を生む行動に見えますよね。
しかし、それは「上級生がこのあといらっしゃるのに、自分がいつまでもここで場所を塞いではいけない」という理由からでした。
あくまで役職はトップスターではあるけれどもまだまだ若手の年代です。天海さんは「自分は下級生」という自覚をもって振舞っていました。
久世星佳さんをはじめ、上級生たちもそんな謙虚な天海さんを邪険にしたり不仲になったりということはなかったであろうと想像します。
そもそも誰かの足を引っ張って、舞台に何かあってはプロの劇団ではありませんしね。
久世星佳のトップ時代、相手役は風花舞(かざはなまい)!退団はいつ?
天海さんがあっという間にトップに就任したと思ったら、あっという間に退団してしまい、ついに久世星佳さんがトップに就任します。
本来ならば新人公演メンバーであるフレッシュな天海さんから、アダルトで落ち着いた魅力のある久世星佳さんへのバトンタッチでした。
組のカラーがガラッと変わり、とてもいい転換だったと思いますね。
前任の天海さんは相手役の麻乃佳世(あさの かよ)さんと同時退団でしたので、久世星佳さんから新生月組としてスタートします。
久世星佳さんの相手役は、同じ月組の風花 舞(かざはな まい)さんを迎えます。
風花さんは76期生です。若いながらも大人っぽい魅力を持つ娘役さんでしたので、久世星佳さんととてもいいコンビでした。
しかし、意外にも久世星佳さんはちょうど1年で退団を決めます。
トップ就任が1996年2月で、退団が1997年2月。
まだお若く、そんなに退団を急がなくても…という早さでした。ご本人は春のあたたかい時期にやめたかったそうです。
作品は『バロンの末裔/グランド・ベル・フォリー』で、『バロンの末裔』は近年にも再演されたほどの人気作です。
天海さんも2年と少しで退団され、久世星佳さんも1年きっかりでの退団となり、この頃の月組は目まぐるしい変化の時代でした。
久世星佳の同期は誰?年齢、本名、身長、芸名や愛称(あだ名)の由来は?成績は?父親との仲は?
先ほどお伝えしたように、久世星佳さんは69期生です。
同期生には、こんな面々がいらっしゃいます。
- 麻路さき(あさじ さき)/元星組トップスター
- 高嶺ふぶき(たかね ふぶき)/元雪組トップスター
- 出雲 綾(いずも あや)/元月組・宙組組長
他にも、現在宝塚で座付きの振付家として活躍している若央りさ(わかお りさ)さんも同期生です。
久世星佳さんの本名は星野紀子(ほしの のりこ)さん。愛称は本名から「ノンちゃん」です。
この愛称から、卒業記念公演として『Non-STOP!!』というタイトルの作品も上演されています(^_^)
身長は169センチで、生年月日は1965年7月8日になります。
芸名の由来は、『寺内貫太郎一家』『時間ですよ』などを手掛けた名プロデューサー、久世光彦さんから苗字を、「星佳」は誕生日が盛夏であることから、だそうです。
なぜテレビプロデューサーから?と思いますが、久世星佳さんのご両親はテレビ関係者のようです。
久世光彦さんが父という噂もありましたが、きっとお父様がお世話になっていたのでしょう。
実は、お父様は宝塚入りは大反対で、受験前は口もきかない仲だったとか。芸能界を知っているだけに、あえて厳しく接していたのかもしれませんね。
久世星佳さんの入団時の成績は44人中30番で、まだまだ発展途上だったようですね。逆に、トップスターになる人はみんなはじめから成績優秀者というわけではない、という証拠です。
お父様はその後、娘を大いに応援したそうですが、久世星佳さんのがんばりにはお父様の態度も影響しているのかもしれません。
久世星佳:結婚は?旦那は?性格はどんな人?
久世星佳さんは宝塚を退団して2023年で26年が経ちますが、現在も独身で精力的に舞台出演を続けています。
退団会見の時には「最終的に行けたらやっぱり一度は行きたいですけど。でもまだ、相手がおりません(笑)」と語っておられました。
その数年後のインタビューでは「50歳くらいで落ち着いた頃にパートナーが見つかれば」と答えていらっしゃったので、「独身主義」というわけでもなさそうですね。
現在、宝塚OGがたくさん出演する舞台でも下級生に大変慕われている久世星佳さん。
トップスター時代も、相手役の風花さんが自由にいられるように、久世星佳さんはドンと大きく構えて受け止めていた印象です。
そのような様子から、久世星佳さんの性格はとても穏やかで大らかな人、と感じますね。
元・宙組トップスター大空祐飛(現・大空ゆうひ)さんは、久世星佳さんをとても慕っていた一人。久世さんが主演した『銀ちゃんの恋』も熱望して再演しています。
大空さんとの対談で久世さんが「私たちのように地味なタイプはさー」とトップスター2人とは思えない会話を繰り広げていらしたのが印象的です。
大空祐飛さんについては、こちらもご覧くださいね。
大空ゆうひ(おおぞらゆうひ)年齢は?宝塚何期?実家はお金持ち?相手役・野々すみ花との仲は?現在は?結婚してる?大空祐飛
久世星佳:現在の活躍は?事務所はどこ?舞台やテレビの出演作は?
久世星佳さんは宝塚を退団してすぐに舞台に立ち始めます。
所属しているプロダクションは、シス・カンパニーです。
久世星佳さんの他に所属している宝塚OGもいませんし、「小さい事務所なのかな?」と思いきや…所属タレントはそうそうたる面々!
野村萬斎さん、堤真一さん、段田安則さん、八嶋智人さん。高橋克実さん…おまけに三谷幸喜さんまで!
「ホンモノの役者」が勢揃いしているプロダクションでした。
そんなプロダクションに唯一宝塚OGとして名を連ねる久世星佳さん。
やはり「芝居の人」と言われる理由がよくわかります。
久世星佳の主な出演舞台
- 2000年『ニジンスキー』ロモラ・ニジンスキー 役
- 2002年・2005年『MOZART!』フォン・ヴァルトシュテッテン男爵夫人 役
- 2008年『フラガール』谷川千代 役
- 2009年『ブラッド・ブラザーズ』ミセス・ライオンズ 役
- 2022年『8人の女たち』シャネル 役
上記は有名どころのミュージカルを主に挙げましたが、本来はストレートプレイや朗読劇などをメインにご出演されているようです。
テレビ出演も実は多くされていて、『警視庁捜査一課9係』『相棒』『科捜研の女』などの刑事モノのゲスト出演枠で活躍されています。
久世星佳:2001年第8回読売演劇大賞優秀女優賞!
久世星佳さんのお芝居が高く評価されているひとつの指標として、2001年には第8回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞しています。
宝塚OGで演劇賞を受賞するほど、お芝居を極めている人はなかなかいそうでいません。
2022年の『8人の女たち』は出演者が全員、元・宝塚トップスターということで大きな話題を呼びました。
出演は他に、湖月わたる 水夏希 珠城りょう 夢咲ねね 蘭乃はな 花乃まりあ 真琴つばさ の皆さんでした。
その時も、後輩のOGたちが「芝居のことはノンさんに訊けば大丈夫」というスタンスで、とても頼りにされていました。
久世星佳さんにしかできない活躍を、これからも期待したいですね。
まとめ:久世星佳(くぜせいか)天海祐希との仲は?結婚?旦那?現在は?宝塚元月組トップスター!相手役は風花舞!何期?同期は誰?年齢は?本名は?現在や近況、エピソードは?
元宝塚歌劇団・月組トップスターの久世星佳さんは、退団して2023年で26年が経ちますが、現在も独身で精力的に舞台出演を続けています。
1983年入団の宝塚歌劇団69期生です。4期下の73期の天海祐希さんが先にトップ就任しました。
天海さんは謙虚な態度を貫き、周囲から妬まれることはなく、久世さんと天海さんはテレビ番組などで仲の良い場面が映し出されています。
同期生には麻路さきさんや高嶺ふぶきさんなど、豪華な顔ぶれがいます。久世さんの本名は星野紀子さんで、愛称が「ノンちゃん」です。
芸名はテレビプロデューサーの久世光彦さんから苗字を、「星佳」は誕生日が盛夏であることから名付けられたものでした。
1996年、宝塚歌劇団月組のトップスターに就任した久世星佳さんは、76期生の風花舞さんとの良いコンビでしたが、わずかトップスター在任1年で退団しました。
久世星佳さんは宝塚を退団してすぐに舞台に立ち始めます。 所属しているプロダクションは、シス・カンパニーです。「ホンモノの役者」が勢揃いしているプロダクションです。
久世星佳さんのお芝居が高く評価されているひとつの指標として、2001年には第8回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞しています。
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