≪あ≫行
青天(あおてん)
日本物の作品を上演する際にかぶる、さかやきのあるちょんまげカツラのこと。
さかやきの剃った部分が青いので、「青天」。
江戸時代の作品を上演する際に使用されることが多い。
トップスターが本公演で青天のカツラをかぶることは少ない…かな?
AQUA5(あくあふぁいぶ)
2007年8月25日に行われた「IAAF世界陸上2007大阪」の開会式に出演するために組まれた、雪組トップスター・水 夏希を中心とした男役5人のユニット。
劇団からメンバーに話があった時に、「休みがほぼ無くなるけど、それでもいいか?」と言われ、全員が承諾してユニットを結成。
非公認ユニット『紅5(くれないふぁいぶ)』にも影響を与えた。
【メンバー】
【ディスコグラフィー】
- TIME TO LOVE
- AQUA FEEL AQUA SOUL
- シラユキ
- AQUA5(アルバム)
【CM出演】
- 六甲のおいしい水
【テレビ出演】
- NHK歌謡コンサート
- うたばん
- 僕らの音楽
- 情報ライブ ミヤネ屋
- 明石家さんちゃんねる
- 東京フレンドパークⅡ
- ドリーム・プレス社
【コンサート】
- 「AQUA5ミニライブ&トークイベント」(2008年9月 宝塚バウホール)
- 「AQUA5 Special LIVE in 六本木ヒルズアリーナ」 (2008年10月 六本木ヒルズアリーナ)
- 「AQUA5 Concert」 (2009年6 赤坂BLITZ)
入り待ち(いりまち)
お稽古や公演本番の朝、劇団に楽屋入りする生徒をお見送りするファンクラブ活動のこと。
元々は、マナーの悪いファンから生徒を守るために始まった活動だが、ファンクラブの組織化が確立されてきてからは「贔屓(ひいき=気に入っている)の生徒(=タカラジェンヌ)と直接触れ合える貴重な機会」という意味合いの活動になっている。
生徒の意向やファンクラブによって入り待ち時にできることは変わってくるが、主に行われていたサービスはこちら。
- 手紙やプレゼントを直接渡せる
- お隣歩き(劇団までの道のりを、生徒の隣で歩ける権利)
- バレンタインやクリスマスには生徒からプチギフトが配られる
- お稽古や公演に対する意気込みや目標などの話が聞ける
- 生徒が楽屋に入っていくまで手を振って見送れる
手紙やプレゼントは、あまり時間の無いときにはスタッフによる一斉回収となったり、臨機応変に対応している様子。
お隣歩きは、ファンクラブへの貢献度が高い(チケットやグッズをたくさん買う、サポート代を多く納めている等)会員が優先的に選ばれる仕組みのよう。
中には、ガチガチに緊張しているファンに、優しく話しかけてくれる神対応の生徒もいるとか。
贔屓の生徒以外でも、タカラジェンヌが楽屋前を通る場合はファンクラブ会員は全員一旦しゃがまなければいけない。
多くの生徒が楽屋に入っていくので、そのたびに立ったり座ったりを何度も繰り返す。
よって、入り待ち・出待ちのことを「屈伸運動」と呼ぶことも。
ただし、新型コロナウィルスの流行により、この活動は現在休止状態になっている。
特定のファンクラブに入っておらず、この楽屋入りの様子を見る行為は「ギャラリー」と呼ぶ。
コロナ時代に突入してからはギャラリーも禁止されているので、楽屋入りの生徒の様子は偶然の鉢合わせでしか見ることができなくなっている。
エトワール(えとわーる)
演目の最後に必ずつく、パレード(トップスターが大羽根を背負って舞台を練り歩く)が始まりますよ、という合図になるソロ歌唱を大階段のセンターでする生徒のこと。
その演目の主題歌や挿入歌の一部をアカペラで歌い始め、エトワールの歌い終わりを皮切りに、出演生徒が続々と大階段を降りてくる。
歌の得意な娘役が選ばれることが一般的だが、稀に男役の場合もあったり、複数人のパターンもある。男役はファイナルシンガーと呼ばれる。
歌の得意な娘役は、エトワールに選ばれることを目標に掲げることが多い。
まだ認知度の低い下級生娘役が大抜擢を受けることもあり、毎公演注目されている。
お茶会(おちゃかい)
私設ファンクラブが発足している生徒さんの、ファンミーティングのようなイベントのこと。
本公演でも別箱公演でも、ほぼ毎公演開催される。
公演中の週末の夜にホテルの宴会場や貸しホールが会場となり、トップスターになるとニューオータニなどの会場で行われる。
その作品に関する役作りのエピソードや、舞台裏での出来事などを生徒本人から聞くことができる。
生徒さんとのゲームコーナーや写真撮影などもあり、最後にはひとり一人握手してお見送りしてくれるので、直接触れ合える貴重な場。
劇団公式イベントではなく、私設ファンクラブの企画・運営なので、チケットが一般発売されているわけではない。
参加資格は、自身が私設ファンクラブ会員になるか、ファンクラブ会員と知り合いになって取り次いでもらう。
ファンクラブが発足していない生徒でも発起人がいれば開催されていて、その場合は「お茶飲み会」という名称で区別している。
新型コロナウィルスによって2020年からどこのファンクラブもしばらくお茶会は休止状態になっている。
おばさま
特定のタカラジェンヌに付く個人スポンサー。裕福な家庭の夫人や、会社経営者など財力のある女性が多い。
「〇〇さんはこんど有力なおばさまがついたんだって」「じゃあ爆上げだね。」のように使われる。
≪か≫行
下級生(かきゅうせい)
宝塚は音楽学校を卒業して歌劇団に入団しても「団員」ではなく「研究科の生徒」なので、「若手」というよりは「下級生」と呼ぶことが多い。
一般的には、新人公演を行っている入団7年目以下の生徒のことを指すことが多い。
また、自分より学年が下の生徒のことは「後輩」ではなく「下級生」と呼ぶ。
ファンの間でも「後輩」「先輩」という単語はあまり使わない。
【例】
「〇〇さんは△△さんより下級生だっけ?」
「いや、〇〇さんが97期で△△さんが98期だから、〇〇さんが上級生だと思う。」
学年(がくねん)
宝塚は音楽学校を卒業して歌劇団に入団しても「団員」ではなく「研究科の生徒」なので、入団して何年目、のことを「学年」と言う。
「私も今年で研10になりまして、学年が上がるにつれて責任のある立場になってきました」というような使い方。
管理職(かんりしょく)
各組の組長、副組長のことを「管理職」と呼ぶ。
組長、副組長が使う楽屋のことは「幹部部屋」と呼ぶ。
銀橋(ぎんきょう)
本舞台の手前にあるオーケストラボックスを囲うように作られたエプロンステージのこと。
トップスターが独唱する場面や、ショーの盛り上がりなどでよく使われる。
銀橋を一人で渡ることができると、出世の目安ともなる。
劇中では道として使われることもあり、出演者が銀橋を歩いて渡っている間に本舞台でセットチェンジができるというメリットもある。
組替え(くみがえ)
人事異動のこと。
栄転となる場合もあれば、それ以外を目的とした組替えも。
ほとんどの生徒は組替え無しにタカラジェンヌ人生を過ごすが、スター路線にいるからこそ、組替えを何度も要求される生徒もいる。
組子(くみこ)
各組に所属している生徒の総称。
例:「星組の組子たちは体育会系」「組子たちを引っ張っていくリーダーシップのあるトップスター」
組長(くみちょう)
各組の最上級生が「組長」となって組のまとめ役のような役割をする。
最も大きな仕事は、各公演の初日、千秋楽に組を代表して舞台上で挨拶をすること。
退団者のいる千秋楽では、その生徒の略歴を紹介し、どんな生徒であったか組長から見た想いなどを述べる。
他にも、様々な式典やイベントなどで組の代表者としてスピーチをする。
生徒をまとめられるだけの手腕、面倒見の良さ、信頼度などが求められる役職なので、それに相応しい生徒が劇団から指名される。
組配属(くみはいぞく)
宝塚音楽学校を卒業し、初舞台公演後に5組に振り分けられること。
以前は「組廻り」と言って、初舞台公演が終わってもすぐに組配属されず、公演中の組に手伝いに行く研修制度のようなものもあった。
近年は組廻り制度は見られなくなり、初舞台公演が終わればすぐに組配属が発表になる。
紅5(くれないふぁいぶ)
AQUA5に憧れていた星組男役5名が『紅5』(くれないふぁいぶ)というユニットを自発的に組み、劇団公式ユニットではないのにコンサートまで開催した、という派生グループ(?)も。
研究科(けんきゅうか)
宝塚音楽学校での1年生を「予科」
宝塚音楽学校での2年生を「本科」
宝塚歌劇団に入団してからを「研究科」という。
入団してから何年経っているかを表す時は、「研究科3年」を略して「研3」という。
2020年3月に初舞台を踏めば2022年3月時点で入団3年目となるので、「研3」。
入団して15年目ならば「研15」といった感じ。
≪さ≫行
サヨナラショー(さよならしょー)
トップスター、トップ娘役の退団公演の千秋楽に行われるミニリサイタルのようなコーナー。
トップスターは千秋楽と千秋楽前日の2回、トップ娘役は千秋楽の1回、大劇場と東京宝塚劇場のそれぞれで行われる。
トップスターは30分ほど、トップ娘役は15分が相場。
出演してきたたくさんの作品の中から、思い入れの強い曲や場面を再現する構成。
その公演で他にも退団者がいる場合は、退団者全員の見せ場が用意される。
また、例外的にトップ以外にもサヨナラショーが開催されることがある。
2番手スターや別格スターとして劇団に多大なる貢献をしてきた、と判断される生徒に餞別的な意味合いでサヨナラショーがつくというもの。
サヨナラショーにかかる費用(スタッフなどの人件費、衣装代など)は生徒の自腹という噂。
上級生
宝塚は音楽学校を卒業して歌劇団に入団しても「団員」ではなく「研究科の生徒」なので、「先輩」というよりは「上級生」と呼ぶことが多い。
ファンの間でも「後輩」「先輩」という単語はあまり使わない。
【例】
「〇〇さんは△△さんより下級生だっけ?」
「いや、〇〇さんが97期で△△さんが98期だから、〇〇さんが上級生だと思う。」
新人公演・新公(しんじんこうえん・しんこう)
入団7年目(研7)以下の下級生のみで行われる公演のこと。略して「新公」。
約1か月行われる公演の中で大劇場・東京宝塚劇場で各1回のみ新人公演が行われ、上級生が着ている衣装などをそのまま借りて役を演じることができる挑戦の場。
この新人公演を観て、青田買いをするファンも多い。
よって、大劇場も東京宝塚劇場も非常にチケ難。
主演は最上級生である研7の男役が抜擢されることが多いが、ヒロインは研2くらいから抜擢される可能性がある。
研8以上の上級生は普通に一般客に交じって客席から新人公演を観るので、上級生が整列して私服で客席に入ってくる様子は圧巻。
新専科制度(しんせんかせいど)
宝塚には5組の他に「専科」というプロフェッショナル集団がいる。
専科は主に「老け役」と言われるような、老人役や中年役を演じる。
その生徒たちを「本専科」(通称)と呼ぶ一方で、「新専科」(通称)というグループがある。
2000年に各組の2番手・3番手を集めて一斉に専科に組替えした改革があり、これを「新専科」と呼ぶ。
新専科は本専科と違って、「5組全部に出演できる」という立場は同じだが、トップスターに就任できる可能性を持っている。
2022年時点では89期生の凪七瑠海(なぎな るうみ)さんが新専科にあたる?
スカイステージ(すかいすてーじ)
CS放送での宝塚専門チャンネルの番組名称。2002年7月1日に開局した。
現在行っている公演の初日・千秋楽のダイジェスト映像、過去作品の全編放送など、早朝から深夜まで宝塚のことだけを放送している夢のような番組。
舞台映像以外にも、タカラジェンヌのパーソナルな部分に迫ったインタビュー番組や、旅番組、ダンス番組、視聴者リクエスト番組などのオリジナル番組も多数。
視聴するにはCSアンテナをベランダに設置するか、地域のケーブルテレビのメニューにスカイステージが入っていればケーブルテレビ経由で視聴できる。
光回線の番組ラインナップに入っていることもある。
宝塚ホテルや阪急系列のホテルにもスカイステージが導入されているので、宿泊者は部屋で無料で視聴できる。
生徒(せいと)
劇団員つまりタカラジェンヌのこと。宝塚は音楽学校を卒業して歌劇団に入団しても「団員」ではなく「研究科の生徒」なので、「生徒」と呼ぶ。
専科(せんか)
宝塚には、花・月・雪・星・宙の5つの組の他に、専科という部門も存在する。
専科は主に「老け役」と言われるような、老人役や中年役を演じる。
専科所属のタカラジェンヌは「専科生」ともいう。
多くの専科生がお芝居専門で出演するが、近年専科生になったばかりの生徒はショーでも活躍。
つまり、演技、ダンス、歌、なんでもこなせる器用さがあり、さらに存在感のある優秀な生徒が専科生となる。
5組すべてに出演できるので、いろいろな組でいろいろな生徒との新鮮な共演が楽しみ。
≪た≫行
退団会見(たいだんかいけん)
退団することを発表したトップスター、トップ娘役がマスコミに向けて開く記者会見のこと。
退団の決定を組子や相手役に伝えたタイミング、その反応、退団理由や最後の作品に向けての意気込み、退団後の予定などを話す。
白い私服で会見に臨むトップが多いが、決まり事ではないのでたまに白以外の洋服をチョイスするトップも。
退団会見では「ご結婚の予定は?」と訊かれるのがお決まりになっており、最近ではひねった回答を用意するスターもいて、少し大喜利化している。
宝塚コドモアテネ(たからづかこどもあてね)
宝塚音楽学校が運営する、ミュージカルスクール。
小学校4年生から中学校2年生までの女子が入学できる。
宝塚音楽学校の講師から直接指導が受けられるので、音楽学校への受験を目指している女子が多く入学する。
しかし、ピアノや習字などと同じ「お稽古ごと」として通っている子もいるので、全員が受験を目指しているわけではない。
入学金は35,000円、月謝は15,000円(2022年現在)。
◆コドモアテネ出身のタカラジェンヌOG◆
- 真矢みき(まや みき)/元花組トップスター
- 匠ひびき(たくみ ひびき)/元花組トップスター
- 樹里咲穂(じゅり さきほ)/元専科スター
- 彩吹真央(あやぶき まお)/元雪組2番手スター
- 舞羽美海(まいはね みみ)/元雪組トップ娘役
TCAスペシャル・タカラヅカスペシャル(てぃーしーえーすぺしゃる・たからづかすぺしゃる)
年に1度行われる4組合同イベントの名称。(5組のうち1組は東京公演中なので不参加)
野球で言う、ファン感謝祭のようなイベント。
このイベントが始まったのは1975年で、実は古い歴史がある。
時代によってイベント名が変わってきた。
- 1979年~『宝塚レコード音楽祭』
- 1983年~『TMP音楽祭』
- 1995年~『TCAスペシャル』
- 2008年~『タカラヅカスペシャル』(略してタカスペ)
近年は年末に行われることが多く、「ああもうそんな季節か」と宝塚ファンにとっては師走を知るイベントでもある。
普段は共演しないスター同士が同じ場面に出ていたり、同期生が大集合したり、見どころ満載の大人気イベント。
当然のようにチケットは入手困難。
2020年からは新型コロナウィルスの影響もあり、休止状態になっている。
ダルマ(だるま)
ワンピース水着のような形状の衣装のこと。
「手も足も無い」ということから「ダルマ」になったらしい。
ラインダンスを行う際の衣装は基本的にダルマなので、タカラジェンヌになれば必ず全員着用する。
演出家の藤井大介は自身作のショーで脚の綺麗な男役にダルマ衣装を着せる傾向が強い。
ラインダンスを卒業すると男役の脚を見る機会はほとんど無くなってしまうので、ファンから大変有難がられている。
出待ち(でまち)
お稽古や公演本番が終わったあと、楽屋から出てくる生徒をお迎えするファンクラブ活動のこと。
元々は、マナーの悪いファンから生徒を守るために始まった活動だが、ファンクラブの組織化が確立されてきてからは「贔屓(ひいき)の生徒と直接触れ合える貴重な機会」という意味合いの活動になっている。
生徒の意向やファンクラブによって、出待ち時にできることは変わってくるが、主に行われていたサービスはこちら。
- 手紙やプレゼントを直接渡せる
- バレンタインやクリスマスには生徒からプチギフトが配られる
- お稽古や公演に対する意気込みや目標などの話が聞ける
- 生徒が去っていくまで手を振って見送れる
手紙やプレゼントは、あまり時間の無いときにはスタッフによる一斉回収となったり、臨機応変に対応している様子。
平日など、ファンクラブ会員が集まりにくい出待ちでは少人数になるため、生徒と1対1で話せる絶好の機会ともなる。
ファン対応のいい生徒だとファンの名前と顔を覚えてくれる。
贔屓の生徒以外でも、タカラジェンヌが楽屋から出てきたときはファンクラブ会員は全員一旦しゃがまなければいけない。
多くの生徒が時間差で楽屋から出てくるので、そのたびに立ったり座ったりを何度も繰り返す。
よって、入り待ち・出待ちのことを「屈伸運動」と呼ぶことも。
ただし、新型コロナウィルスの流行により、この活動は現在休止状態になっている。
特定のファンクラブに入っておらず、この楽屋出の様子を見る行為は「ギャラリー」と呼ぶ。
コロナ時代に突入してからはギャラリーも禁止されているので、楽屋出の生徒の様子は偶然の鉢合わせでしか見ることができなくなっている。
当日券(とうじつけん)
宝塚のチケットは基本的に前売りで買うものだが、当日券も日によって多く出たりすることがある。
あまりに激戦で前売り券を買うことができなかった場合に、最後の手段として「当日券に並ぶ」という選択肢がある。
人気公演では、数枚、数十枚の貴重な当日券を求めて、大劇場や東京宝塚劇場で早朝から当日券に並ぶファンの姿がよく見られる。
すべて満席になると、客席後方の立見席も販売される。
東上(とうじょう)
【日本青年館】【Brillia HALL(ぶりりあほーる)】などで、2番手・3番手主演のシアタードラマシティ公演を東京でも公演する。
『東上する』と呼ばれる。「東上すれば正式3番手として認定された証」という暗黙のルールが近年できあがっている。
≪は≫行
フィナーレナンバー(ふぃなーれなんばー)
宝塚では基本的に1幕→お芝居、2幕→ショー、という構成が多いが、「1本物」と呼ばれる、1幕2幕ともお芝居で構成された演目がある。
それでもお芝居の最後にはオマケとして15分~20分ほどのショーが付く場合が多く、この部分を「フィナーレナンバー」と呼ぶ。
- 2番手を中心とした男役群舞
- トップスターを中心とした娘役群舞
- 全員集合の群舞
- トップコンビのデュエットダンス
- エトワール
- 階段降り
- パレード
という構成がスタンダード。
もしくは、ショーの中でラインダンスが終わって大階段が出てきたあたりからを「フィナーレナンバー」と呼ぶこともある。
副組長(ふくくみちょう)
各組の最上級生が「組長」となって組のまとめ役のような役割を担うが、副組長はその補佐役。
生徒をまとめられるだけの手腕、面倒見の良さ、信頼度などが求められる役職なので、それに相応しい生徒が劇団から指名される。
別格スター(べっかくすたー)
「これからトップになる可能性を秘めている」という意味合いの「路線スター」とは違い、名脇役として活躍するスターのこと。
作品の重要キャストに毎回選ばれ、人気のある男役別格スターになれば主演公演も任される。
娘役でも別格スターは存在し、最後に大階段を降りる際に一人で降りてくることもある。
別箱公演(べつばここうえん)
宝塚の公演は各組すべて1作品につき、大劇場公演→東京宝塚劇場と2か所で公演する。
東京宝塚劇場の千秋楽を迎えると、次の大劇場公演までには数ヶ月期間が空くので、その間に「別箱公演」と呼ばれる作品を一つ上演する。
大抵、一つの組が2チームに分かれてそれぞれ別の作品を公演する。
別箱公演の種類はいろいろ。
【全国ツアー】トップコンビ率いるチームが地方の各劇場をまわる。
【バウホール公演】新人公演で主演を務めた若手男役が主演となって、大劇場に併設されている小劇場『バウホール』で下級生がメインとなって公演する。
【梅田芸術劇場シアタードラマシティ公演】組の2番手・3番手スターが主演となる公演。
【日本青年館】【Brillia HALL(ぶりりあほーる)】2番手・3番手主演のシアタードラマシティ公演を東京でも公演する。『東上する』と呼ばれる。「東上すれば正式3番手として認定された証」という暗黙のルールが近年できあがっている。
【国際フォーラム公演】トップコンビ率いるチームの公演が国際フォーラムのみで行われることもある。
他にも、梅田芸術劇場メインホール、名古屋の御園座、神奈川のKAAT芸術劇場、東京ガーデンシアター、舞浜アンフィシアター、博多座など、「別箱公演」が行われる定番の劇場は複数ある。
大劇場と東京宝塚劇場以外の公演はすべて、つまりディナーショーなども「別箱公演」にカウントされる。
レジェンド級の人気があるトップスターが誕生した時は、武道館や横浜アリーナなどでコンサートが行われることも。
それらの「別箱公演」を経てまたすぐに大劇場公演(本公演)のお稽古に入っていく。
本科(ほんか)
宝塚音楽学校での1年生を「予科」
宝塚音楽学校での2年生を「本科」
宝塚歌劇団に入団してからを「研究科」という。
本科生は予科生の指導係として、音楽学校でのルールを厳しく叩き込む役割。
一人の本科生に一人の予科生がついて「マンツーマン」で教えるような体制を取っているらしい。
そのとき本科生が「私はあの子の担当になる」と直接選ぶとか。
以前に、あまりにルールが厳しくなりすぎて大きな問題に発展したことがあり、現在ではかなり改善されたと聞く。
本公演(ほんこうえん)
宝塚大劇場と東京宝塚劇場で1か月ほど行われる公演のこと。
対義語として「別箱公演」がある。
≪ま≫行
ムラ(むら)
宝塚歌劇団の本拠地、兵庫県宝塚市にある宝塚大劇場およびその周辺エリア。
ムラに対して、東京宝塚劇場は東宝(とうほう)と略されることもある。
≪や≫行 ≪ら≫行 ≪わ≫行
予科(よか)
宝塚音楽学校での1年生を「予科」
宝塚音楽学校での2年生を「本科」
宝塚歌劇団に入団してからを「研究科」という。
予科生の頃はとにかく音楽学校でのルールを叩き込まれ、話し方から行動まで、本科生から厳しい指導を受ける。
路線(ろせん)
トップになる可能性を持っている生徒のこと。「路線スター」を略して「路線」と言う。
路線に乗る第一関門は、新人公演での主演・ヒロインに抜擢されること。
それを突破した後に、バウホール公演での主演・ヒロインに抜擢される関門が待つ。
そのあともいろいろな関門が待ち受けていて、途中で路線から離脱してしまう生徒も。それを「路線落ち」という。
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